カルホーンという学者がネズミを使って行った「空間」に関する実験の記録があります。
箱のなかに32匹のネズミに餌を与え飼育。
どんどん繁殖し、1年も経つと2倍の数になる。
ネズミが箱の中でひしめき合う。
箱の中の密度が高まるにつれ、けんか等の異常行動がみられるようになる。
そのうち争う元気もなくしていき、行動力に衰退が見受けられるようになる。
雌は巣作りや育児を放棄。
全滅に向かう。
快適な「空間」「なわばり」とは?
動物は、「なわばり」を侵害されると、脅威を感じ、侵入者を攻撃して追い払う本能が備わっているそうです。
つまり、この本能がネズミ同士傷つけ合ってしまい、衰退の原因と考えられているらしい…
人間も、このような空間に耐え忍ばなければならないシチュエーションはたくさんあるワケですね。
例えば、満員電車や、エレベーターなど…
個人的にも、満員電車ほど嫌いなものは無いです(笑)
満員電車に乗った私の場合、些細な工夫ですが、
「本を読む」とか
「音楽を聴く」とか
ジッと耐える苦痛を和らげる別のアイテムを利用しています。
個人的に分析してみると、
「本を読む」「音楽を聴く」って行為は、
余計な事を考えずに済むんですね。
私のような神経質な人間は、満員電車でただ単に突っ立っていたら、
頭の中でグルグルと余計な事を考えてしまうので、この程度の娯楽を
混雑時の車内で楽しんでいるくらいが丁度良いんですね。
満員電車同様、日本は国土が狭い。
なので、住環境もお隣り同士、ひしめき合ってしまう。
地図を見ても、あんな狭い島国に、1億人以上の人が住んでいるのですから、無理もないですね。
こんな混み合った環境で暮らしていては、箱の中のネズミ同様全員が不幸になってしまう!?
イヤ、そんなことはありません!
だって、現に幸せな人だって居るワケですから。
私が思う、幸せな方の特長って
何となく「余裕」を感じるんですね。
心に「余白」があるような、
「時間」と「空間」を大切にしているような、
そんなカンジの「余裕」です。
私は他人が「無駄」だと思うことも大切だと思っています。
いっときの無駄な「時間」
ほんの些細な無駄な「空間」
これが、心に「余白」「余裕」を生み出すのではないでしょうか?