何年か前のニュースで、東京都下にて、奥さんがカレー鍋で姑を殴ってしまう家庭内での殺人未遂事件が起きました。
キッチンで、奥さんが夕食のカレーを作ろうと具材を煮込んでいたところ、いきなり姑が流しに鍋の中身をぶちまけてしまいました。
あまりの仕打ちに激怒した奥さんは、姑の首に手をかけ、さらにその鍋で頭を殴りつけてしまうという痛ましい事件でした。
この家族の背景は、舅が亡くなったのをきっかけに、姑がひとり残されたこの家に、事件を起こした奥さんと夫と子供とともに移り住んできたそうです。
ここの嫁姑は日頃から仲が悪く、ケンカが絶えない関係だったそうです。
事件は「台所」で起きている・・
この事件、僕が注視した点は、「台所」で起きている ってところです。
台所って、主婦の方々の「なわばり」だと感じています。
(そうではない! という意見もあると思いますが…)
つまり、他人に入られたくないスペースのため、勝手になわばりに入られてしまうとものすごく不快に感じてしまう。
なので、
姑さんの居場所を奥さんが勝手に侵してしまい、激怒してカレーを鍋ごと流しにすててしまったのではないのかな?
と思ってしまいました。
なわばり争いは「戦争の縮図」
なわばり争いとは「戦争の縮図」だと感じています。
私が業務で行っている「土地境界争い」も然り。
自分の快適なスペースを侵害されると、とたんに不快感が襲ってきます。
そうなってしまう理由は「心理的」「物理的」の2つの要員があると思います。
ひとつめは、「自分自身のなわばり・スペースの尊重」と「相手のなわばり・スペースの尊重」という心理的な部分が大切だと感じます。
「自分自身の尊重」とは、「自分は○○なんです!」と相手に正直に自分の気持ちをお伝えすることで保てます。
それによって相手がどう思おうが、それは相手の問題なので、そこまで自分は背負い込む必要は無い、ということです。
「相手の尊重」とは、相手のメッセージに丁寧に耳を傾けることだと思うのです。
それによって、自分と相手との健全な「距離感」が生まれます。
それともうひとつは
「快適なスペースの提供」という物理的な点です。
嫁姑が揉める原因に、家の「間取り」も大きく影響を受けています。
お嫁さんやお姑さんが、台所以外にお互いが快適に過ごせる空間・スペースが必要なのではないのかな?思っております。