「思い通りにならない」ことを肯定してみる

クレーマーやハラスメント、モンスターペアレントが増えている話は良く耳にします。
個々の詳しい事情はわかりませんが、
他人に対して怒りを爆発させる背景とは何なのか?
考えてみたいと思います。

目次

利便性とストレス耐性

現在の文明科学では、欲しいものは簡単に手に入り、行きたいところに素早く行けて、分からないことがあれば、スマホで簡単に調べられ、服が汚れれば、簡単に洗濯機で洗えます。

でも、幸せに感じていない人も何故か多い…
その証拠に日々、電車による人身事故が後を絶たない…

江戸時代の文明では、そんな便利なことはできませんでした。

しかし、江戸の皆さんは幸せに暮らしていたと思います。
古典落語を聴くと、人情が伝わり、滑稽な人付き合いが豊かな気持ちにさせてくれます。

欲しいものは苦労して手に入れ、行きたいところは自分の足で歩き、分からないことがあれば、人に聞く。

現代人よりも、「思い通りにならない」ことに対して、苦労を経ていた。

「思い通りにならない」ことに対してのバイタリティーに富んでいたのだと思います。

現代は、自分の思い通りになり過ぎていて、過度な利便性を追求するあまり、ちょっとでも「思い通りにならない」と感じるストレスにはめっぽう弱くなっていると感じています。

と、ネットを駆使して伝えている私もその一人です(笑)

利便性が人づきあいを奪っている!?

測量作業も、望遠鏡を覗いてボタンを押せば距離や角度が瞬時に測れます。
この測量器械もどんどん進化していて、今では「自動追尾装置」なるものが搭載されていて、ひとりで測量作業が出来てしまうものもあるそうです。

昔は複数人で苦労して測っていた時代もあったそうです。

つまり、私が思うのは、

文明が進化すればするほど、人付き合いが希薄になっている気がするなぁと…

当方の仕事の一つでもある登記申請業務。
法務局という役所に対して、登記申請を行うのですが、つい何年か前までは、書面での申請が当たり前でした。
法務局に出向き、後日登記が完了すれば、再度法務局に回収に向かいます。
そこで、同業者に会ったり、法務局の職員とお話したりしたものです。

しかし今は、オンライン申請といって、インターネットで登記申請をしています。
つまり、法務局にわざわざ行かなくても良いのです。
オンライン申請も、実は「人付き合いの希薄化」を助長してしまったなぁ、と感じています。

以前、自宅のお風呂のガス部分が壊れてしまい、仕方なく近所のお風呂屋さんへ行きました。
たまに行くお風呂屋さんは、新鮮な気持ちになりました。

でも、昔はお風呂屋さんでお風呂は当たり前だったわけです。
そこで、知らないおじさん達と否が応でも接しなければならず、そんなストレスに幼少期から耐える力が備わることもあったのではないでしょうか。
それにより、集団への付き合い方や、見知らぬ大人との距離感の読み方が理解できたと感じます。

文明が発達すればするほど、
「自分で何でもできる」
と錯覚し、
「何でも思い通りになる」
と勘違いしてしまうような気がします。

なので、人付き合いやコミュニケーションの問題にぶち当たった際、思い通りにならない相手に対して、イライラしたり、クレーマーとなったり、相手を自分の思い通りに無理やり変えようとするために怒りが爆発してしまうのではないのか、と思います。

自分と他者への尊重を

では、そもそも現代人はダメなのか?
全然そんなことはありません!

その証拠に、震災や天災などで、思い通りにならない状況下に置かれた際、「助け合い」という絆が生まれたことはそれを証明しました。

そして、今後もそれは継続していくでしょう。

結局、クレーマーやモンスターペアレント、またはストーカーのような、「思い通りにならない」ことへの怒りが他者へ爆発してしまう人って、他者への期待が大きいあまり、自分自身のストレスに耐える力が弱い人なのでは、と思うのです。

思い通りにならないことを我慢するわけではなく、思い通りにならないことを感じて、肯定してみる。

まず自分で自分をねぎらい尊重を。
そして、他者をも尊重したいです。

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